徒然なるままに

カテゴリ:医療( 12 )

甲状腺機能亢進症

今回のテスト範囲の内容です。

甲状腺においてホルモンの合成と分泌が増加し、そのために甲状腺ホルモン過剰の症状が出現している状態を甲状腺機能亢進症という。

臨床的には、

1) 甲状腺中毒症の諸症状のあること
2) 血中甲状腺ホルモンが増加していること
3) 放射性ヨード甲状腺摂取率が増加して、甲状腺におけるホルモン
合成の増加が裏づけられること


により診断できる。

甲状腺機能亢進症を起こす原因として、わが国ではバセドウ病(Graves病)が圧倒的に多い。この疾患は自己免疫性甲状腺疾患の一つで、TSH(甲状腺刺激ホルモン)受容体に結合してこれを刺激する抗体が産生されるために機能亢進が起こると理解される。抗甲状腺剤で甲状腺ホルモンの合成を抑制することにより、131Iで甲状腺組織を破壊することにより、あるいは外科的に甲状腺亜全摘術を行うことにより治療する。

バセドウ病以外には機能亢進性の腺腫ができて自動的にホルモンを過剰に合成分泌する場合(プランマー病)があるが頻度は少ない。またヨード欠乏地域に急にヨードがゆきわたると、それまでヨード欠乏に適応していた甲状腺が過剰にホルモンを産生して甲状腺機能亢進症が多発することがある(ヨードバセドウ〔病〕)。

また北欧では、甲状腺機能亢進症をきたす病因としてバセドウ病以外に多結節性甲状腺腫が多いとされている。これは腺腫様甲状腺腫に近い病態で甲状腺ホルモンが過剰に産生されるものと考えられる。

このほか、まれな疾患として、下垂体TSH産生腫瘍によるもの、視床下部TRHの産生過剰によるもの、胞状奇胎、絨毛上皮癌で過剰産生されるHCGの甲状腺刺激作用による甲状腺機能亢進症が知られている。

以上、今回の試験範囲の一部でした。

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by Sparky_ellensburg | 2005-06-12 23:40 | 医療

十二指腸潰瘍

十二指腸に発生した潰瘍である。一般に球部に好発し、前後壁潰瘍を生じ接吻潰瘍kissing ulcerを呈することが多く、単発の場合は前壁に多い。前壁の潰瘍は穿孔しやすく、後壁のものは後腹膜に癒着して穿孔を免れている感がある。しばしば再発を繰り返し球部の変形、狭窄を起こす。時には球部よりも肛門側にも潰瘍が発生することがある。これを球後部潰瘍postbulbar duodenal ulcerといい、通常の十二指腸潰瘍とは異なった原因によると考えられ、消炎鎮痛薬などが原因と思われる例がある。原因として通常の十二指腸潰瘍は胃酸の高い症例に多く、酸度の高い胃液が十二指腸に流れ込んだときに粘膜のブルンネル腺や膵臓からの重炭酸イオンにより中和する機構が障害されていたり、粘膜の防御機構障害のために種々のストレスにより発症すると推定されている。また、まれであるが遺伝的要素や内分泌異常のMEN(multiple endocrine neoplasia)I 型(ウェルマー症候群)とくにゾリンジャー・エリソン症候群Zollinger‐Ellison syndromeによる高ガストリン血症のために潰瘍の穿孔や難治性潰瘍を示す(→ガストリン産生腫瘍)。症状は空腹時の心窩部痛、下血、吐血、悪心、嘔吐、食思不振、胸やけなどがあるが、まったく無症状で検診などで偶然に発見されることもまれではない。治療法は胃の酸および分泌を抑制するために制酸薬、抗コリン薬、抗ムスカリン受容体拮抗薬、H2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害薬が基本的な薬剤である。そのほかに精神安定薬や粘膜保護剤などが使用されることがある。本疾患は再発しやすいため生活指導や定期的なカウンセリングなどが大切である。また、最近ヘリコバクターピロリとの強い相関性が話題になっている。
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by Sparky_ellensburg | 2005-06-08 23:29 | 医療