8月31日、エリック・クラプトンがオリジナル・アルバムとしては4年前に発表された前作「レプタイル」以来の新作アルバム、
BACK HOME(バック・ホーム)
を発表した。このアルバムには愛知万博のシンボル楽曲でもあり、SMAPに提供した楽曲としても有名なSay What You Will(セイ・ホワット・ユー・ウィル)も含まれる。他にStevie Wonder/I'm Going Left、やGeorge Harrison/Love Comes To Everyone(邦題:愛はすべての人に…だったと思う)など、往年の名曲をカヴァーしている。
既に還暦を迎えているエリック・クラプトン。そんな
彼の現在の心境や状況を綴っている様な仕上がりに感じるのは私だけであろうか。前作の「レプタイル」では幼少期の思い出を表現して、今回の「バック・ホーム」に関して云えば、
現在にある彼の家族との遣り取りであったり、友達との関係に感謝する歌で、クラプトン自信のコアな部分を正直に歌い表現している。正にブルースといった感が強く捉える事のできるアルバムであったりする。ちょっとした彼の私生活にも触れた感じがするし、ファンにはたまらない仕上がりになっていると思う。
オープニングを飾る曲は
So Tired。タイトルとは別にスキップをしたくなる
軽快感が漂う曲である。歌詞の内容としては、
父親が子供達に振り回され、疲れきって何も考えられない。それでも仕事はやらなくてはならない。何もかも投げ出したいと思うのだけれど、「おやすみ」のキスで全てが報われるんだよね♪って感じの内容です。凄くストレートに描かれていて、ちょっとパパの大変さと、子供たちへの優しい思いがあるから色々できる思いが表現されています。因みにこの曲の中では、彼の
子供の泣き声がキーを合わせた感じで聞こえてくるが決してオカルトなものではないので注意を願いたい。
本当は全曲紹介しようかなとも考えていたのですが、そこまでするとこれから聴く人の楽しみを奪ってしまいそうなので止めておきます。ただ確かなR&Bであり、クラプトンが言うには、
このアルバムは一つの完成形である、と述べる程によく仕上がったアルバムで出来である。その反面
でこれが一つの完成形であると同時に、次へのステップにつながる完成形を目指すとも公言している。そういった意味では、タイトル
の通りに帰結点であり、新たな出発点ともなるアルバムなのだろう。ファンの方、また今までは興味はあるのだが、どれを購入して良いのか…という人たちにもお勧め出来るアルバムではないだろうか。