久しぶりに聞いた。やっぱり格好良いです、彼らの音楽は。今日は夜から飲み会なので、散髪に行った後、テストに控え勉強などしていた。そしてバックミュージックに選んだのが、BUENA VISTA SOCIAL CLUBである。
多くの人は映画タイトルとしてご存じではないだろうか。この映画制作の切っ掛けは、ライ・クーダーがキューバ音楽界の偉大なる古老たちと友に制作したアルバム、「BUENA VISTA SOCIAL CLUB」 となり、この時の音楽アルバム制作が切っ掛けとなり、後にこのメンバーであるイブラハム・フェレールがソロ・アルバム録音するとの事で、再度キューバを訪れ、その時のスタジオで行われたセッションの模様や、NYで行われたコンサート、ミュージシャン達の語りで構成された音楽ドキュメンタリーの映画である。
さて、この映画ではなく、音楽アルバムを作り上げた際にライ・クーダーはインタビューに対して以下の様な話をしている。
● 「このアルバムは、私が参加したアルバムのなかで最高のものだ。」
「私は生涯最高の音楽的な体験を終えたところだ。これまでにもなく、これからもないだろう最高の音楽体験とは、キューバで録音したこのアルバムのことだ。 現代の最高のミュージシャンによる最高のサウンド、それが今度のセッションだった。それは人を根底から覆す。人を内側から作り変える。だからセッションが終わる頃には、と てつもないカタルシスを体験したように感じた。それが今度のセッションだった。」
「ニック・ゴールド(ワールド・サーキット/プロデューサー)がキューバで録音しようと言い出したのが始まりだった。我々はみな、今も現役で活躍している年長の演奏家を何人か入れようと提案した。キューバン・クラシックスのミュージシャンだ。我々はついてた。ハバナの伝説のスタジオで、これまでに出会った中で最高のミュージシャンたちと協力して最高の曲を演奏し、生涯で最高の時を過ごせたのはとてつもなく幸運なことだった。 アルバムには息子のヨアキム・クーダーもドラマーの1人として参加し、素晴らしい演奏 をした。これが世界最高のアルバムとまで言うつもりはないが、私が参加したアルバムの 中で最高のものであるのは確かだ。」
~ ライ・クーダー (1996年3月15日、BBCラジオ2でのインタビューから)
此処まで云わせてしまう程に、このアルバムの完成度は高いと私も思います。
彼らの音楽を知る元を辿れば、当時のテレビ番組、ニュース・ステーションが切っ掛けでした。テレビにメンバーであるイブライム・フェレールとオマーラ・ポルトゥオンドが登場、その時の生放送中に彼らの音楽を耳に、一瞬で引き込まれましたね。今でこそのんびりと聞くことが出来るのですが、最初に聞いた時は正直に震えが止まらなかったです。そして直ぐにアルバムを購入し、このアルバムにのめりこみました。
その後に渋谷公会堂で行われたイブライム・フェレール&オマーラ・ポルトゥオンドのコンサート。更に翌年(だったかな?)には
東京国際フォーラムで、9○歳になる伝説のシンガー&ギタリスト、コンパイ・セグンドとライ・クーダーが世界最高峰のピアニストとして賞賛する8○歳のルベーン・ゴンサレスがコンサートを行い、私は姉と2人で見に行きました。本当は彼女と見に行けば良かったのですが、
彼女のあまりの興味の無さ、には敵いませんでした。そしてやっぱり
この音楽が好き!って人でないと終わった後の感動を共有出来ないですしね。今思えば良かったとも思ったりもしています。
私は得に
コンパイ・セグンドが好きでした。
彼はステージ楽屋でも取材中でも常に(極太の)葉巻を手放さず、ラム酒もコーヒーも嗜み、全ての女性に対してジョークと優しさを忘れないダンディズム。日本では某パチンコ・スロットメーカーのCMにも出演していましたね。もう一度彼の音楽を生で聴いてみたいのですが、それはもう二度と敵わない夢なのですよね。実は数年前に他界しているので。願うなら次の世界でも歌っていてもらいたいものであります。
私が自信を持って人にお勧め出来るCD、「BUENA VISTA SOCIAL CLUB」。その中の一曲目がコンパイ・セグンドが歌う
「CHAN CHAN」です。かなり
濃厚なラブ・ソングの仕上がりです。まあ、どう思うかは人それぞれなのですがね。時代を感じさせる素敵な曲ですね。是非に皆様には聴いて頂きたいアルバムです。
最後に一言、
人生で素敵なものは、花と女とロマンスだよ
by コンパイ・セグンド